父の話
うちの父は変わっている.
小さい頃は,父は完璧だと思っていたけれど,大学生くらいになると冷静に人としてとらえることができるようになってくるのか,悪いところにもよく気がつくようになった.
何をいっても.その反対の意見をいってくる.
基本的にAかBかという二択の問題では,ぼくがAだと言えば,Bだといってくる.こうなるとバトルの始まりである.ぼくも自分の考えがある訳で,引き下がる訳にはいかない.議論が始まる.大学院までいって,研究などに取り組み,頭を使う訓練を多く積んでくると,議論で圧倒するときもある.そういうときに父は感情に任せて,論理的でないことをいう.負けを認められないのである.
否定できることは素直にすごいと思う.瞬時に否定するためのロジックを立てているということだから.
でもどうでもいい話では同意が欲しいわけで,それを毎回否定されるのはたまらん.
肯定されることが少なかったからか,自分に自信が持てないことが多々ある.
逆に人に認めてもらう事がうれしくてたまらない.
自信がないのを父のせいにしているようで,なさけない文章だが.