仕事日記(20161031)

熱電子放出型SEMのデモに参加しました.

 

SEMというのは,電子走査型顕微鏡という顕微鏡の一種で,光学顕微鏡よりもずっと大きい倍率で,つまりとても小さいものを観察することができる装置です.

 

このSEMは,電子を観察試料に発射し跳ね返りをみることで試料の表面形状を観察しています.電子の打ち出す銃には,二種類の銃があり,電界放出型と熱電子放出型があります.この二種の銃で,性能がいいのは電界放出型ですが,熱電子放出型は性能は劣るもののお手軽に利用できる(壊れにくい,悪環境でも使える)ということで,それなりの精度で手早く観察したい場合にはよく使われています.

 

 

と,無駄に「熱電子放出型SEM」の説明を挟みましたが,最新の機器を見に行くのはおもしろいものだなあというのが,一言の感想です.

 

今まで使用していた熱電子放出型のSEMよりも操作が簡単にはやくきれいに観察できる印象を受けました.特にEDX分析がお手軽にできそうで,しかも今の利用目的には精度が十分であるので,新しい製品はやはりいいですね.

 

 

デモをしてくださった技術(?)の方がEDX分析の原理や,その測定方法の細かいことにあまり詳しくなかったのが驚きでした.教授に細かい事を聞かれてしどろもどろしている姿には,ぼくが冷や汗を書いてしまいました.

 

装置の原理などは,利用する以上しっかり学ばないといけないなと勉強になりました.僕の方は,EDXの原理は理解していましたが,発生した特性X線をどのように分光しているかまでは理解できていなかったので,調べてみようと思います.

 

ちょっと,調べてみると,出てきた特性X線をプリズムなどで分散させずに検出器に入れるだけで, いいらしい.そのために分散系が不必要で装置が小型化できるというメリットがあるそうだ.

どういう検出器なのだろう?

 

これはまた今度しらべてみよう.